この記事は以前Twitterで呟いたものを転載・一部変更したものになります。まだ、DVD・Blu-ray等出ておらず、物語の内容をネタバレ有りで語っておりますのでネタバレにはご注意ください。
この映画を見て一番最初に思ったのは「すごいもん見た。」この一言に尽きた。
スクリーンから流れる圧倒的カッコいい構図の連続。テンポ感といい、全てが小気味よく流れ思わず巻き込まれる。
最初の消火活動のシークエンスからも見て取れるクリエイターの熱量、それが途切れることなく最後まで続いていた、というのが見ているこちらも思わずノせられる要因の一つだったのではないだろうか。
とはいえ、肝心のストーリー、穴がないかと言われればそんなこともないだろう。急なSF展開には思わず待ったをかけたくなったし、正直私の理解力が足りないだけかもしれないが、最後のガロデリオンの件、本当にガロ必要?となってしまったのも事実だ。
ただそんな疑問は、それは先ほども述べたように映像から流れる圧倒的なエネルギーに押し流されてしまう。その迫力、幼稚とも言えるほど純粋なカッコいいの前にはそんな野暮な疑問など消火されてしまうのである。
ただ、これが一度気になりだしたら止まらないとなると、一気に冷めてしまう作品なのではないか、とも思う。
最後は本当に怒涛の勢いだっただけにそこで一度冷静になってしまった人への興奮を復活させるためのフックを持ってくることができなかったのも事実だろう。
ただ、いかにみんながこの熱量にノせられたのかは、応炎上映の熱気を見れば一目瞭然である。全員が製作陣の熱量にあてられてそこに思わず参加したくなる、まさしくお祭り映画そのものであろう。
一人で見た後は思わずみんなで見たくなる、みんなで技を叫んで童心に戻りたくなる、そんな作品だった。
この作品を鑑賞する前、TRIGGER作品では、グレンラガンを見ていたのだが、そのイズムはこの作品の随所に現れていただろう。
具体的なシーンなどはキリがないので控えるが、私の期待するTRIGGERらしさのようなものがそこにはあった。
作品の筋、それそのものは王道すぎるほど王道でありながら、それを圧倒的なかっこよさのこだわりの中で描くことでむしろ新鮮さすら感じるほどに清々しい作品になっていたと言えるのではないだろうか。
公開からはや6周目を数える本作品だが、まだまだこの勢いの炎は消えることはないだろう。